音響機器にたくさん使われている「コイル」の性質
コイルというのは、電気製品には必ず入っている部品の1つです。もちろんPA機器にもコイルが使われています。
このページでは、そのコイルの性質について書いていきます。
ちなみにコイルというのは以下のような部品です。
コイルというのは、上図のように、銅線などを巻きつけたものです。
円形のものに巻きつけたり、棒上のものに巻きつけたりと、種類は何種類かあります。
コイルは交流の流れを抑える
直流電源にコイルを接続すると、何の問題も無く電流は一定に流れます。
一方、直流電源と同じ電圧の交流電源にコイルを接続した際にはどうなるでしょうか?
この際には、直流電源の時よりもずっと小さい値の電流が流れるのです。
このことから、コイルというのは、直流に対しては、電流を問題無く流すが、交流に対しては、流れる電流を抑える性質があることが分かります。
この働きのことをコイルのリアクタンスと呼んでいます。
コイルには電流の変化を嫌う性質があります。
変化するものに対して、その変化を押さえようとします。
交流というのは絶えず変化している電流なので、それを食い止めようと抑える働きをしてしまうのです。
変化の激しい高い周波数の交流電流であるほど、コイルは電流を通すまいとする働きが多きくなります。
逆に、変化の少ない直流電流は自由に通してしまいます。
周波数によって、電気を通す通さないというコイルの性質は、音を扱うPA機器を構成する上で非常に重要な意味を持ちます。
イコライザーなどの機器は、まさに、このコイルの特性をうまく利用したものです。