ギターマイキングの基本
ギター(エレクトリックギター)のマイキングについて説明していきます。
ギターのマイキングをする際には、基本的にはギターアンプの前から出る音をマイクで収音します。
上の写真のようにマイクをギターアンプの前に立てます。
この時は、SHURE SM57という楽器用マイクの定番モデルを使用しております。
ギターのマイキングをする際に一番注意しなければならないのがマイクを立てる位置です。
ギターマイキング時のマイク位置
PAでギターの音を収音する際に気にすべきことは、ギターアンプにいくつスピーカーがついているか?ということです。
ギターアンプについているスピーカーの仕様は、大きく分けると3種類あります。
スピーカーから出ている音をしっかり狙うためには、スピーカーがどのようについているかを知らなければなりません。
主な仕様としては、1つのタイプ、2つのタイプ、4つのタイプになります。
以下の写真のように背面がパネルで閉じられていない場合は分かりやすいのですが、背面がパネルで閉じられている場合は、正面のネットをペンライトなどで照らしてみると中の構造が見えるようになりますのでお試しください。
これを踏まえた上でマイキングを行っていきます。
ギターの収音についても、基本は「セオリーにとらわれず、良いと音が鳴っていると思った所にマイクを立てる」ということは徹底しましょう。
ギターアンプの音は、スピーカーから出ますが、スピーカーのどの位置にマイクを置くかで音は大きく変わります。
以下の図をご覧ください。
ギターアンプにはこのようなスピーカーが入っています。ここでA,B,Cの3つのポイントで音がどう変わるのかをご説明します。
- A地点
とにかく音圧のある大きいだけの低音が収音できます。歪音の場合、独特のざらついた感じの音は収音できません。 - B地点
A地点の音圧が少しやわらぎ、ギターらしい音が収音できますが、低音成分はまだ強いはずです。 - C地点
程よく低音が入り、歪音についても適度なざらつき感が収音できます。
このように、スピーカーの中心からある程度離れた部分の音が実はギターらしい音が出ている場所なのです。
従って、以下のようにマイキングすると良い音が収音できます。
以上がギターのマイキングの解説です。