交流電源(AC)と直流電源(DC)の違い
電気製品の説明書などを見ているとAC100Vであったり、DC12Vであったりといった表記がされているのを見たことがあるのではないでしょうか?
この「AC」「DC」とは一体何なのでしょうか?
ACは『Alternating Current』の略で、日本語で言うと「交流」のという意味になります。
一方、DCは『Direct Current』の略で、日本語で言うと「直流」という意味になります。
発電所で作られて家庭に届けられる電気は「AC100V」です。
しかし、家庭で使用する電気製品はDC電源が多いのです。
つまり、コンセントに来ているAC100Vの電源をDC電源に変換するという作業が必要になります。
この変換機は通常は製品の中に内蔵されている場合が多いです。
では、なぜ最初からDC電源で電気を供給しないのでしょうか?
それは、ACで電気を送った方がロス(伝送損失)が少ないからです。
発電所では発電する電気の電圧は数千V(ボルト)~2万Vです。
これを変電所というところで27万5000V~50万Vという超高電圧に変圧されて送電線に送り出されます。
このようにすることでより効率的に電気を送ることが出来る用になります。
そして、配送途中にも何箇所か変電所があり、そこでは電圧を下げる処理をします。
そして、家庭の近くの電柱に来る時には6,600Vまで降圧されています。
電柱にある変圧器で100Vに変換された電気が家庭に供給されます。
このように家庭に届くまでに何回かの電圧の変換が行われるのですが、この変換作業をする時にAC(交流)の方が少ないロスで出来るのです。
このあたりの詳しい話はこちらに書いてあります⇒http://www.fepc.or.jp/enterprise/souden/keiro/
他の家電製品同様にPA機器もDC電源で駆動する機材がほとんどです。
コンセントから出ているAC100Vの電源をDC電源に変換します。
機材の内部のその変換機能を持っているものもあれば、以下のようなACアダプタを使用するものもあります。
ギターのエフェクターなどはこのタイプが多いのではないでしょうか。
このように、電気製品を動かすためにはDC電源が多いのですが、送電をするためにはAC電源の方が効率が良いためAC、DCという2種類の電源が存在し、その変換は電気製品側で行っているというのが現状になります。