PAオペレータに気持ち良く仕事してもらうには?
ライブにおいてPAはものすごく重要な存在です。バンドがいくら良い演奏をしていても、メインスピーカーからバランス良く音が出ていなかったら、お客様に届く音としては、「良い音」にはならないのです。
通常、PAの目的は「バンドが出した音をそのまま大きくする」ということです。
しかし、そこにPA側でスパイスを足すことも出来る訳です。これによって音に臨場感が出たりする訳ですね。
リバーブなんかは良い例だと思います。
元の声にリバーブがかかっているボーカリストはこの世には存在しないですよね。
通常、ライブにおいては、PAオペレーターがリバーブを後から付加するのです。
このようにPAオペレーターのさじ加減でライブでの音は良くなったりする訳ですね。
逆に言うとそれをしてもらえなかったら、最大のパフォーマンスが発揮できないということにもなります。
PAオペレーターも感情を持った人間
まず、最初に認識しなければいけないのは、PAオペレーターも感情を持った人間であるということです。
「仕事なんだからしっかりやってよ!」という意見もあると思いますが、ここで話したいのは、「仕事の範囲を超えて動いてもらえるか?」ということなのです。簡単に言ってしまうと「このバンドのためなら何だってやってやるぞ!」と思ってもらえるかどうかがポイントです。
このように思ってもらえるようにするためには、まず「信頼関係」が必要不可欠です。
信頼できないバンドに対して「このバンドのためなら何だってやってやるぞ!」とは残念ながらならないのです。
あいさつの重要性
「信頼関係」をつくるための第一歩はあいさつです。あいさつをするのとしないのでは、PAオペレーターから見たバンドの印象は大きく変わります。
「おはようございます!今日、お世話になる○○(バンド名)です。よろしくお願いします!」
と元気良くあいさつがあれば、嫌な気はしません。
ちょっとしたことですので、このようなあいさつが出来るように心がけましょう。
知ったかぶりをしない
私が実際にPAをする時に知ったかぶりな態度をとられると、正直「イラッ」とする時があります。
「ミキサーのイコライザーのミドルは14時の方向でお願いします」ということを言っていた人を見かけたことがあります。
これは、その日のチューニング状況により変わるので、ミドルのツマミを14時の方向にしたかからといって求めている音が出るわけではないのです。
このように、知ったかぶりな態度をとるバンド(人)には、言葉には出しませんが「協力したくない」となってしまいます。
逆に知らないことは知らないと素直に言ってくれるバンド(人)の方が好感が持てます。
ライブでのサウンドは、バンドとPAとがうまくシンクロして出来上がるものです。
そのためには、自分たちが最善の演奏を出来ることを考えるのはもちろんのこと、PAオペレーターの方に気持ち良く動いてもらうためにはどうしたら良いか?ということも考える必要があるのです。