外音に求められるもの
PAでいう「外音」つまりお客様の方向に向けて出す音に求められるものとはどんなものなのでしょうか?
こちらの記事ではそんなことを考えていきたいと思います。
まずはPAがどんなシチュエーションで活躍しているのかを復習しましょう。
PAは以下のようなシチュエーションで必要になってくるのです。
- 講演会
- お笑いイベント
- ダンスイベント
- クラブイベント
- ライブイベント
これ以外もありますが、ここではこれくらいにしておきます。
これを見ただけでも分かるように多種多様なイベントでPAが必要なのです。
ただし、このすべてのシチュエーションで全く同じ音作りをしてしまうとダメなのです。
例えばクラブイベントやライブイベントなどにおいては、低音域の厚みは非常に重要です。
低音域がしっかり鳴ってないとスカスカで迫力の無い音になってしまいます。
お客様は「迫力のある音」を求めているのです。
一方、講演会で迫力のある低音は必要でしょうか?
お客様ははっきりと講演者の話が聞ければ良いわけで、低音の迫力は求めていないのです。
逆に低音を入れすぎると、もわっとしたなんとも聞きにくい音になってしまいます。
このようにお客様に向ける外音はシチュエーションによって変える必要があります。
PAオペレーターはPAを行うシチュエーションをまず理解し、イベントのコンセプト、客層などを考慮した上で「目指す音」を決める必要があるのです。
この「目指す音」を定めないと音作りの方向性がブレるのです。
「目指す音」を設定するということにおいては、どんなシチュエーションでも共通していることがあります。
それは「聴きやすさ」です。
聴きやすい音は、聴いている人に癒し、興奮、感動などを与えてくれますが、聞きにくい音というのは疲労しか与えません。
シチュエーションに合わせた聴きやすい音というのが外音に求められるものなのではないでしょうか?