下準備は未来を予測して行うもの

下準備をする際のポイントは、「未来を予測しながらやる」ということです。これは、PAに限った話ではなく世間一般的に言えることです。

これを実施するためには、できるだけ具体的に現場での様子をイメージできるかがポイントになります。

自分の中でより具体的に現場でのストーリーが描ければ、より精度の高い下準備ができるのです。

現場に持ち込む機材、備品の選定をする際には、メインの機材であるミキサー、スピーカーなどについては、「未来を予測する」と言うことをしなくても準備できるかと思いますが、それを取り巻く備品関係はこのようなことをすることでより精度が上がります。

事前の打ち合わせで依頼された機材、備品は持っていくのが当然ですが、それを超えた対応力にサービスの質の差があるのではないでしょうか?

「打ち合わせで言われていないので、そんなもの持ってきていません」でもいいのかもしれませんが、そこでさりげなく「持ってきてありますよ」という対応ができるPAオペレーターやPA会社を信用しない人はいません。

これは、打ち合わせの範囲を超えた範疇の話です。この想定外の事態を想定内にするために「未来を予測する」ということが必要なのです。

私もPA初心者の頃はそんなこと何も考えずにやっておりましたが、ある現場でとっさの要望に応えられなかった悔しさを感じました。

それからというもの、想定外を想定内にする努力をしてきた結果、今では、あまり想定外の事態というのは起こっていません。

ぜひ、現場をより具体的にイメージしてシミュレーションができるようになってください。