持ち方で音が変わる!?マイクの持ち方は超重要!

ライブなどでボーカリストはマイクを手に持って歌ったりしますよね?

その時にボーカリストによって持ち方がいろいろ存在するということはご存知でしょうか?

以下のツイートでは、マイクの持ち方についてのツイートをしたいところ、多くのフォロワーの皆様がリツイート、いいね!をいただけたので 、少し解説を加えて記事にすることにしました。

 


今回の記事では、ボーカリストの代表的なマイクの持ち方をご紹介しながら、持ち方を変えた時に「音」にどのような影響が出るのかを解説していきたいと思います。

代表的な5つの持ち方

ボーカリストの代表的なマイクの持ち方とその持ち方をした際の音の変化を示したのが以下の図になります。

音の変化については後で解説しますので、まずは持ち方の特徴について解説していきます。

①マイクの下の部分を握るタイプ

これは正統派的な持ち方だと思います。

個人的な感覚だと女性ボーカリストに多い感じの持ち方だと思います。
(間違っていたらごめんなさい・・・)

見た目も綺麗ですよね!

②グリルボールの下の部分を握るタイプ

これは①同様に正統派的な持ち方ですね。

マイク本体の中心を持つような感じになるので見栄えのバランスも良い感じがします。

この持ち方が一番スタンダードな持ち方ではないでしょうか?

③グリルボールの上の部分を残して手で覆ってしまうタイプ

これは、イケイケなボーカリストに多いですよね!

ステージ上でモニタースピーカーに足を乗せて歌っているボーカリストはこの持ち方をしている方も多いですよね。

ただし、このような持ち方はPAの立場から言わせてもらうとあまりよろしくはないんですよね。。。

詳しくはこの後の音の変化の部分で解説したいと思います。

④親指を立ててグリルボールの半分くらいを覆ってしまうタイプ

この持ち方は、親指を立てた状態でグリルボールの下半分を持っていますよね。

この持ち方も③同様にPAの立場から言わせてもらうとよろしくないタイプの持ち方ですね。

⑤完全にグリルボールを覆ってしまうタイプ

感覚的にこの持ち方はNGだな・・・と思う方もいらっしゃると思いますが、その直感は正しいです。

これは、PAの立場から言わせてもらうと一番最悪な持ち方ですね。。。

絶対にやめてもらいたい持ち方です。

マイクの持ち方による音の変化

代表的なマイクの持ち方を5パターンご紹介させていただきましたが、実はこの持ち方の変化によって音が変わってしまうということはご存知でしょうか?

マイクというのは、作られる際に狙った音の特性がでるように設計されます。

そして、その前提となる持ち方は①や②の持ち方なんですね。

つまり、①や②の持ち方でマイクを持った時にマイクの設計者が狙った音質が出せるということです。

それでは、実際にどんな音の変化が出るのかを見ていきましょう。

先程お見せした図をもう一度ご覧ください。

実際のマイクの写真の右側になるのがマイクの音質特性です。

簡単に説明すると、縦軸が音の大きさ、横軸が周波数(音の高さ)を表しています。

そして、赤い線で描かれているのがマイクの音の特性と思ってください。

①と②は赤い線がほぼまっすぐな線になっていますよね。

これは、フラットな音質であるということですね。

もっと抽象的な言い方をすれば「クセのない音質」だということです。

それに対して③、④、⑤のような持ち方をするとフラットだった特性が乱れているのが分かりますよね?

これはつまり、マイクの設計者が狙った音がだせていないということになります。

また、③の持ち方では顕著に表れていますが、線がもりあがっている周波数の部分があると思います。

これは、恐らく2,000Hz〜4,000Hzといった周波数帯になります。

このあたりの周波数帯は「ピ〜〜」という感じの耳障りなハウリングの周波数帯です。

つまり、③のようなマイクの持ち方をすると耳障りなハウリングの周波数帯の音が大きくなるということになります。

これは、その周波数帯ではハウリングが起こりやすいということを意味しています。

このように、①や②以外のマイクの持ち方をすると音質的にも狙った音をが出せなくなってしまい、かつハウリングが起こりやすくなるという2つのデメリットが発生してしまうんですね。。。

まとめ

マイクは、持ち方次第で音質がかわってしまうとても繊細なものです。

もちろん、ステージで歌うということもあり見栄えというのもとても重要です。

ただし、その見栄えを重視することによって発生するデメリットも実際にはあるのだということをしっかりと頭の中に入れておきましょう!!