用途別PAシステム『カフェライブ編』
様々なシチュエーションに応じたPAシステムをご紹介していきます。
こちらのページでは、近年、頻繁に行われるようになったカフェライブの際に使用するPAシステムを考えていきたいと思います。
目次
システム構築のポイント
カフェという場所は、本来は音楽をするための場所ではありません。
従って、多くの場合は防音施工などはされていないという場合がほとんどです。
また、演奏専用のステージが組まれているというのは稀で、演奏スペースは狭い場合が多いです。
このことから、演奏する音楽のジャンル・形態も限られます。
音が大きく、スペースも取るロックバンドなどは難しく、アコースティックギターやピアノの弾き語りやオケ(音源)を流して歌うようなスタイルでないと厳しいでしょう。
このような条件を踏まえると、PAシステムを構築する上では以下のようなところがポイントとなります。
- システムの出力は小さくて良い(200~300W程度)
- 省スペースで構築できる小型のPAシステム
- マイクの本数も少なくて済むため、ミキサーのチャンネル数も8ch程度あればOK
PAシステム提案1(音質にある程度こだわりたい場合)
ある程度の音質にこだわることが前提となると、オペレーターの腕も重要ですが、PA機材もある程度のものを使用する必要があります。
まずは、システム構成です。
メインスピーカーと演奏者用のモニタースピーカーを備えたPAシステムです。
ステレオのパワーアンプを2台使用し、それぞれのチャンネルには音質補正用のグラフィックイコライザーを通しています。
マイクなどの入力系は出演者の演奏スタイルによって様々ですが、SHURE SM58を4,5本持っていれば問題無いでしょう。
あとは、アコースティックギターやキーボードなどをミキサーに入力するためにDIを用意しておいた方が良いかもしれません。
それでは、このシステムを構築するのに必要な機材を具体的に見ていきましょう。
ミキシングコンソール
6本のマイク入力があるので、カフェライブ用としては十分な性能です。
エフェクトも内臓しているので、本格的なカフェライブが出来ます。
AUX(モニター出力に使用)出力も2系統出せるため、L側とR側のモニターバランスを別々に設定することも可能です。
パワーアンプ
300Wの出力を備えたパワーアンプです。
軽量で扱いやすいのもポイントです。
このパワーアンプが2台必要になります。
スピーカー
「小型で高音質」と定評のあるスピーカーです。
メイン用とモニター用で合計4台必要になります。
スピーカースタンドを同数購入するのもお忘れなく。
グラフィックイコライザー
ローコストでも音質は信頼のDBXサウンド。
こちらは2台必要です。
マイクロフォン
音の入り口であるマイクロフォンは、ボーカルマイクの定番モデル「SM58」と楽器用マイクの定番モデル「SM57」を必要数持っていれば乗り切れるでしょう。
カホンなどの打楽器やアコースティックギターの生音を収音する際にはSM57を使用しましょう。
PAシステム提案2(とにかくローコストで・・・)
ライブをしたいけれども、予算が無い・・・それでもカフェライブをしたいという方には、ローコストのPAシステムを使用するのが良いかと思います。
システム構成はシンプルです。
PAシステムのコストを下げるためには、ある程度、妥協する必要があります。
まずは、モニタースピーカーを削減しています。
メインスピーカーを多少後ろ目に設置することで、演奏者はメインスピーカーの音を聞くことができます。
メインスピーカーをモニタースピーカーと兼用するという考え方です。
ローコストでPAシステムを組むためには、PAセットを購入するのが一番良いかと思います。
こちらのセットは25,000円程度で購入できてしまいますが、音質、音量含めて良いとは言えません。
とりあえず音が出れば良いという場合はこのシステムでも良いかも知れません。
ローコストとは言っても、多少は音にこだわりたいという場合はこちらのセットがお勧めです。
小型なのですが、カフェライブをするために十分な音量も確保できます。
カフェライブに使用するPAシステムをご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
ぜひ、楽しいカフェライブを作りあげてくださいね♪