モニタースピーカーの役割

モニタースピーカーというのは、演奏をするために必要な音を聞くためのスピーカーです。
良くボーカリストが足を乗せてるやつですね。

このモニタースピーカーですが、いろいろ踏み込んでいくとなかなか奥が深いものなのです。
スペースやスタッフが制限された会場においては、外音を担当するPAオペレーターがモニターの調整も兼任する場合が多いのですが、アリーナやドームなどの大きな会場(一部のライブハウスも含む)でのライブの際はモニター用にもう1つミキサーを用意し、専属のモニターオペレーターが付く場合もあります。
それくらいモニターというものは重要ということです。
プロミュージシャンの現場では、ライブを見に来ているお客様よりもミュージシャンの方が耳が肥えている分、その音に対する要求が厳しいのです。

そんな重要な「モニター」ですが、その使い方はミュージシャンによって様々です。
大きく分けると以下の3パターンになります。

パターン1「全ての音が欲しい」

これは、演奏者自身のテンションを上げるためのモニター設定です。
場合にっては爆音にしてくれという方もいます。

パターン2「必要な音だけ欲しい」

これが一番多いパターンだと思います。
私も特別な注文が無い限りはこのパターンでモニターの調整をしていきます。

パターン3「モニター音は必要ない」

これでしっかりと演奏できるのは上級者です。
バンドの各パートの音のバランスが良くないと成り立たないし、このあたりのレベルになると他のメンバーの音が例え聞こえなくても感じることが出来るのかもしれません。

このようにモニターの設定は人それぞれです。
どれが良いかという明確な正解はありません。どの設定も正しいのだとは思いますが、PAの立場から言わせてもらうと「パターン3」がありがたいです。