ワイヤレスマイクの音が途切れる時にやるべき対策



ワイヤレスマイクは、その名の通りワイヤー(ケーブル)を使わなくて済むので、ステージ上がスッキリするだけでなく、ボーカリストなどは自由に動き回れるというメリットがあるため、活用している方は多いのではないでしょうか?

しかし、ワイヤレスマイクについてまわるトラブル、それが「音の途切れ」です。

ライブ中にいきなり音が出なくなったら、そのライブはシラけてしましますよね・・・
こちらの記事では、そんなシラけたライブにしないための対策について解説していきます。

ワイヤレスマイクの種類

「ワイヤレスマイク」といっても、実はその種類は様々です。
ワイヤレスマイク(ワイヤレスシステム)の種類は、使用する電波の帯域によって分類されます。
そもそも、私たちが使用する電波というのは、電波法という法律で運用ルールが定められており、使用する際に事前申請や免許が必要なものもあるので注意が必要です。

2019年5月時点では、音響用のワイヤレスマイクに使用できる周波数帯というのは以下の周波数帯になります。

  • ホワイトスペース帯(特定ラジオマイク)
  • B帯
  • 1.2GHz帯(特定ラジオマイク)
  • 2.4HGz帯

ホワイトスペース帯と1.2GHZ帯のマイクについては、扱うためには許可が必要ですので、PA初心者が使うことはないと思います。
ですので、今回取り上げるのは、B帯と2.4GHz帯のマイクを使う場合の音途切れ対策ということになります。

ちなみに、特例ラジオマイクは免許制で厳格に運用されているため、音途切れのトラブルはほぼありません。
しかし、免許が必要なのと、使用する機器が高額なのでアマチュアレベルのPAに扱えるようなものではございません。

ワイヤレスマイクの音が途切れる原因と対策

まずは、音が途切れてしまう原因を知らなければ対策のしようがありません。
ワイヤレスマイクの音が途切れる主な原因は以下の2つです。

  • 他の電波との混線による音途切れ
  • 電波が障害物によって遮られてしまうことによる音途切れ

それでは、1つずつ詳しく解説していきます。

他の電波との混線による音途切れ

混線というのは、異なる電波が干渉して本来送りたい電波が正常に受信できなくなることです。
つまり、混線してしまうとワイヤレスマイクの音が出なかったり、別の音が出てしまったりしてしまいます。
混線する原因は、近くに同じ周波数(チャンネル)の電波が飛んでいるためです。

例えば、同一スペース内にステージを2つ作ってイベントを行う場合などは、隣のステージで使用しているワイヤレスマイクの音が入ってきてしまう可能性があります。

この対策としては、チャンネルをして変更して混線してるチャンネルを避けるという方法があります。
これば、本番が始まってしまう前に入念に調整しておく必要があります。
実際に私もPAをはじめたての頃に混線を経験しています。
当時は「混線している」ということすら分からず慌ててしまったことがありました。



また、PAで使用するワイヤレスマイクの他に、出演者がギターやベースなどのワイヤレスシステムを持ち込む場合があります。
この場合も、本番前に混線チェックが必要です。
以前私が経験した混線は、MC用マイクにギターの音(しかもエフェクターを通す前の音)が入ってきてしまったというものでした・・・(笑)

混線については、本番前の事前調整によりほとんどは潰し込めます。

ちなみに、2.4GHz帯のワイヤレスマイクは、Wi-Fiの電波同じ帯域であり、干渉することがあります。
客席にポケットWi-Fiのようなモバイル端末を持っている方がいるとPA席にレシーバーを置いてしまったりした場合は干渉を受けやすくなります。
以前、某アイドルのライブの時に会場内では携帯電話やWiFiの電源を切ってくださいと言っていたのは、マイクの混戦を避けるためだと思われます。
アイドルはたくさんの本数のワイヤレスマイクを使いますからね。

電波が障害物によって遮られてしまうことによる音途切れ

ワイヤレスマイクは、電波を使って音の情報を送ることによってマイクケーブルを使わなくても音をミキシングコンソールに送ることができます。
その「電波」の性質として直進性というものがあります。
逆にいうと、まっすぐしか進めないのです。
つまり、電波の進む先に障害物があったら電波は遮断されてしまいます。
これが音途切れの原因となったりします。

ワイヤレスマイクは、送信機であるワイヤレスマイクの本体とその電波を受診するレシーバーの2つセットで初めて機能します。
ボーカリストがワイヤレスマイクの本体に向かって出した声は、電波に変換されレシーバーに送られます。
その電波を受信したレシーバーが電波を音に変換してミキシングコンソールに送るということをします。
音途切れは、マイクの本体からレシーバーに送られる途中で発生します。

この問題に対する対策は「マイク本体とレシーバーの位置の見直し」で解決する場合がほとんどです。
私が初めてワイヤレスマイクをイベントで使用したときには、実はこの音途切れが多発したのです。
そして、現在では、音途切れは皆無です。
私が行った対策は、2つです。「レシーバーの設置位置変更」「アンテナを向ける方向を変更」を実施しました。
レシーバーの設置位置については以下の図を参考にしてください。

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この図のように下手でMCが、センターでボーカルがワイヤレスマイクを使用する場合、レシーバーの位置としては「○」となっている部分が一番音途切れが無く使用できます。
このように、マイクとレシーバーの間に障害物が入らないようなラインを確保することが重要です。
このラインのことを見通し線などと呼んだりします。

まとめ

ワイヤレスシステムは便利なものですが、使い方を間違えるとPA業務の足を引っ張る存在になってしまいます。
初めて広いライブ会場でライブをするので、ワイヤレスマイク(システム)を購入すというミュージシャンをたくさん見てきました。
そして、そこそこの数の方が本番で音が出ないなどというようにワイヤレスシステムに泣かされています。
機材そのものの故障ではどうしようもありませんが、運用方法で解決できたのであればそれはもったいない話です。
このページを少しでも参考にしていただき、現場でのワイヤレスシステムのトラブルが減れば嬉しいです。