
PA業務の流れ
イベントでPA業務をする際の大まかな流れを説明します。
目次
ライブ前日以前
出演者のバンド構成の確認を実施
まずは、仕事を受けたら出演されるバンド(アーティスト)がどんな形態でステージに立つのかを確認します。
セット図を用いて、当日の対応方法をプランニングしていきます。
ステージ上にどんな楽器が置かれて、PA側としてどの音をどんな方法で収音するのかをこの段階で考えていきます。
ここで漏れがあると、現場で慌てることになりますのでしっかりと行いたいですね。
PA機材の設置(設営/配線)プランを考える
上記のセット図や会場の規模、ライブイベントの予測来場者数などの情報を基にどんなPAシステムを構築するのかをプランニングしていきます。
どんなスピーカーを仕様するか、どんなミキシングコンソールを使用するか、どんなマイクを使用するかなどを決めていきき、設営や配線のプランを整理していきます。
この内容を元に当日の設営が行われるため、しっかりと確認しながら行いましょう。
配線図が間違っていると大惨事です。
使用機材の事前チェック/メンテナンス
当日のPAシステムや配線のプランが決まった後は、実際に使用する機材のメンテナンスをしておきましょう。
特に前回使ってからしばらく使用していないという機材を使用する場合は特に注意が必要です。
ケースを開けたらサビが大量についているということも考えられなくはありません。
当日にしっかりとした音を出すためには、しっかりとメンテナンスされた機材が必要です。
ライブ当日
機材の積み込み/配送
いよいよイベント本番を迎えました。
まずは会場に持っていく機材をトラックなどの運搬車両に搬入するという作業が必要になります。
積み込み漏れが無いように、機材のチェックリストを作成し確実に積み込みを行います。
PA機材は重量物が多いため、一人で無理して重量物を運ぶことはやめましょう。
重量物は必ず複数人で運搬するようにしましょう。
ここで事故を起こしていては先が思いやられます。
会場への機材搬入/設営
会場に到着したら、迅速に機材を会場内に搬入していきます。
この時注意したいのが、「搬入を行っているのはPAだけではない」ということです。
これは、イベントの運営方法にもよりますが、通常は、照明や映像などの業者も同じようなタイミングで搬入を行う必要があるため、大きなイベントだと舞台監督が指揮を取ることもありますので、その指示に従いPAの搬入出番が回ってきたら迅速に搬入を行いましょう。
そして、搬入した機材は、指定の位置に正確に設営していきます。
サウンドチェック/リハーサル
機材の設営が完了したらいよいよ音を出していきます。
メインのミキサーを操作するオペレーターは、CDを流したり、自分の声を出したりして、各スピーカーから音が出ているかを確認し、チューニングを行います。
その後、各マイクの回線チェックをしていきます。
その後、出演されるバンドなりアーティストなりにステージに上がってもらいリハーサルを行っていきます。
リハーサルは、照明スタッフとの連携が必要なこともあるかと思いますので、スタッフ同士でしっかりとコミュニケーションをとる必要があります。
本番対応
本番がスタートしたら「音の補正」「エフェクトの操作」がメインの仕事となります。
リハーサルで作った音はお客さんが入ると変わってしまうものです。
その変わってしまった音をリハーサルの時の音に補正する必要があります。
この補正はスピーディーに行いましょう。
機材バラシ/機材搬出
本番終了後には、迅速に機材をバラしていく作業に移ります。
本番が終了して気が緩みがちですが、設営同様に期を引き締めて行う必要があります。
ここで事故を起こしては、せっかく大成功したイベントも後味が悪いものになってしまします。
「安全第一」で迅速にバラしをしていきます。
配送/機材荷降ろし
最後はトラックに機材を積み込み、機材が保管されている倉庫などに帰ります。
帰路が長距離になる場合も多いかと思いますので、運転手はできれば交代しながら帰るのが望ましいです。
倉庫に到着したら迅速に機材を降ろして指定の場所に保管し、PA業務が終了ということになります。
どうでしたでしょうか?
長い一日だったのではないでしょうか?
確かに大変な仕事ですが、やりきった後の解放感は格別です。
以上がPA業務の流れです。
PA初心者の方は、まず全体を把握することが大事です。
ぜひこの流れを覚えておきましょう。