
ベースの音を収音する基本
ペースのマイキングと記載しましたが、実際にはマイクだけでベースの音を収音している事は稀です。
では何で収音しているのかというと、「DI」です。
DIについては、「信号の変換器「DI」とは?」のページで紹介しておりますので、ご参照ください。
DIは簡単に言ってしまえば、ベースの音をミキサーに入力すための装置です。
ベースは、低音から高音域まで割と幅広い音域を持った楽器です。
特に低音を収音する際には、マイクの性能の問題もあり、うまく収音できない場合が多いです。
これをカバーするためにDIを使用します。
ライブにおいて、DIは下図のように接続します。
ベースとDIの間にエフェクターを挟む場合もあります。
ベースにおけるマルチマイキング
ベースでもマルチマイキングを実施する時があります。
マルチマイキングと言っても「DI+マイク」という構成になります。
ここのマイクを使用する意味は、ベースの空気感を出すためです。
このような場合に心配しなければいけないのは、「位相」です。
ここで言う位相というのは、DIの信号とアンプから出る音の位相になります。
この2つの音の位相が反転している場合があります。
それは、「DIにおいて逆相出力の設定になっている」、または、「ベースアンプのスピーカーの+とーの接続が逆(逆相接続)になっている」ということが理由で正相と逆相が両方存在するということが起こり得るのです。
この場合は、逆相になっている方の入力信号をミキサー側で位相反転させてあげることで解決します。
「何かベースの音の抜けが悪いな」と思ったらこの「逆相」の存在を疑ってみることが必要です。
ベースアンプのラインアウト端子について
ベースアンプにはラインアウト端子(ダイレクトアウトと呼ばれる場合もある)が付いているものもあります。
DIを使用せずに、こちらの端子からミキサーに送る場合もあります。
その場合に気をつけなければいけないのが位相です。
世の中に出回っているアンプの中には、スピーカーからの音とダイレクトアウトからの音が逆相の場合があります。
その場合は、ミキサー側での位相反転の処理が必要になります。