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グラフィックイコライザーの例外的使用方法

グラフィックイコライザー(以下グライコ)は、通常、スピーカーのチューニング(音の均一化)のために使用されますが、状況によっては別の使い方をする場合もあります。

それは、グライコをチャンネルディバイダーとして使用するという使い方です。

最もスタンダードなPAシステムは以下のようなシステムだと思います。

ロックバンドなどのバンド物のオペレートをする際には、低音域をより強調するために、このシステムにサブウーファーを使用する場合があります。
通常は、チャンネルディバーダーという装置を使用して、ミキサーからの出力信号を「中高音域」「低音域」に分けていきます。

しかし、現場によってはチャンネルディバイダーが無いのですが、サブウーファーを鳴らさなければならないシチュエーションが稀にあります。そのような時にもう一台グライコがあれば、それをチャンネルディバイダー代わりに使用することが出来ます。

下図のようにミキサーからの出力を分岐し、サブウーファーに送ります。その際に、ただ単に分岐してしまうと、中高音域の信号までもがサブウーファーに行ってしまうことになります。

そこで登場するのがグライコです。グライコで中高音域を意図的にカットしてあげるのです。すると低音域の信号だけがサブウーファーにおくられることになります。
これがグライコをチャンネルディバイダーとして使用する方法です。

ただし、この方法はあまり推奨出来るやり方ではないので、もしもの時の最後の策というように捉えていただければと思います。
お勧めできない理由としては、グライコで思い切った音質補正をすると、位相がずれるからです。特にアナログのグライコを使用する際にはその影響を避けられません。グライコで補正を行うということは、余分な回路を通すということ、つまり、寄り道をするということです。寄り道をした音と寄り道をしなかった音ではその後の目的地への到着時間がずれるのは当たり前ですよね。

このようなデメリットはあるものの、PAの現場では、限られた機材でどうにか乗り切らなければならないシチュエーションも多いです。そのような時にこのようなイレギュラー的な使い方も知っているとPAオペレーターとしての幅がもっと広がるのだと思います。


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