ライブで良い音を出すための知識~ベース編~



ベースはドラムと共に「リズム隊」と呼ばれ、バンドの中で重要な役割を持っています。
皆さんは、ロックバンドなどの音源をベース無しで聞いたことがあるでしょうか?笑ってしまうくらい音がスカスカになります。
音が入ってる時は何も感じないけれども、無くなった時にものすごく違和感を感じるのがベースです。
地味なようで地味でない楽器なのです。
極端なことを言ってしまえば、「ベースが良い音になっていれば他はどうにでもなる」と言ってもいいくらいのパートなのです。

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それでは、そのベースをライブで良い音で鳴らすためにはどうしたら良いのでしょうか?

ベースもエレキギターと同様、アンプが無いとバンドで使える音は出ません。
従って、良い音を出すためのノウハウとしてはギターと共通する部分も多いのです。
これらのノウハウはギターのページで説明しておりますのでご参照ください。
このページでは、ライブにおいてベースとギターの大きな違いについて触れていきます。
それは、PAに送るベースの音はDIを通しているということです。

なぜDIが必要なのか?

AVALON DESIGN ( アバロンデザイン ) / U5

ベースはギター同様にアンプで音を鳴らすにもかかわらず、PAへ送る際にはDIを間に挟むのはなぜか?という疑問をお持ちの方もいると思いますのでご説明しておきます。
ベースという楽器は低音楽器なのですが、実はその音には中音、高音域までの音が含まれているのです。
このような音を集音する際にマイクを使用してしまうとそのマイクの集音特性によっては集音できない音が出てきてしまいます。
例えば、低音を拾いたいがためにドラムのバスドラム用のマイクをベースアンプの前に置いたとします。
バスドラム用マイクなので低音は良い感じにとれますが、中高音域がイマイチだったりします。
逆にギター用マイクで集音しようとすると今度は低音の音がイマイチということになってしまいます。



これを解決する手段として使用されているのがDIでのライン出力ということになります。
DIを通して信号を送ることで、全ての周波数帯の音がミキサーに送られるようになります。
すると、ベースの音はマイクに比べるとDIを通した方が良い音になります。
これがベースをDIを通してミキサーに送っている理由です。

バンドにおける極低音の音作り

ベースは低音楽器といいましたが、バンドの中にはもう1つ低音楽器があります。
それは、「バスドラム」です。
この2つの低音楽器の音作りがしっかり出来ないと、バンドとしての音もまとまりません。

それをする上で重要なのが「極低音」の分担です。
極低音というのは80Hz以下くらいの低音のことを指します。
ベースもバスドラムもこのような低音成分が含まれています。
バンドの中で極低音を出す楽器が複数あると、当然のことながら干渉が起こります。
それを起こさないようにするためには極低音を担当するパートを1つに絞るということです。
例えば、ベースに極低音を担当させた場合は、バスドラムの音作りをアタック音(中高音)重視のセッティングに変えます。
逆にバスドラムに極低音を担当させる場合は、ベースの音はアタック音重視のセッティングに変ます。
レコーディングなどでミックスをすると良く分かるのですが、極低音をどちらに担当させるかでバンド全体の感じも変わります。
PAオペレーターは基本的にはバンドが出した音をそのままメインスピーカーから出そうとします。
つまり、ベースの場合は、アンプから鳴っている音に近いようにDIから送られてきた音を調整します。
私の場合は、その音によってバスドラムのセッティングを変えます。
つまり、ベースの音が基準になって、バンド全体の低音が決定していくというような感じになります。
普段からそのようなところも意識してベースの音作りをすると、ライブにおいてのバンド全体の音の完成度は上がるのではないでしょうか。