あまり音量を出せない場所でのスピーカーの設営

PAが必要なシチュエーションというのは多岐に渡ります。
その中でも、気にせずに音をガンガン出せるような場所もあれば、かなり厳しい音量制限の中やらなければならない場所もあります。
このページでは、後者のような「かなり厳しい音量制限の中やらなければならない場所」でのスピーカーの設置について考えていきたいと思います。
あまり音量を出せない場所の代表として、カフェで行うライブイベントがあるかと思います。カフェというのは、基本的にはライブハウスのような防音工事がされていることはほぼありません。つまり、そのような場所でライブハウスのような音量で音を出した場合にはどうなるかは想像がつくと思います。
それでは、具体的にスピーカーの設置例をご説明していきます。

カフェライブの特徴

まずは、カフェで行うライブの特徴を整理しておきたいと思います。

  • ライブ専用の場所ではないため、防音工事がされていない
  • 飲食スペースの一部で行うため、十分なスペースが取れない

といったところが挙げられます。
また、演奏のジャンルもロックなどを演奏することは難しく、基本的にはアコーススティックスタイルの演奏がメインになってくると思います。

カフェライブでのスピーカー設営例

PA機材の設置スペースが限られている場合は、基本的には設置する機材の数を減らすことが重要になります。カフェライブでスピーカーを設置する場合にはスピーカースタンドを使ってスピーカーを設置することになりますが、1本のスピーカーを安全に設置するためには、スピーカースタンドの脚を十分に広げる必要があり、結構なスペースを取ってしまいます。
理想は、お客様向けのスピーカー(メインスピーカー)と演者向けのスピーカー(モニタースピーカー)は分けて設置したいのですが、そうなると、メイン用に左右2台、モニター用に左右2台、合計4台のスピーカーを設置する必要があります。広めのスペースが確保できればこのようなセッティングも問題ありませんが、十分なスペースを取れない場合は、以下のような最小限のセッティングで対応する場合もあります。

このセッティングのポイントは、メインスピーカーとモニタースピーカーを共用にしてしまおうというところです。スピーカーの設置が2台で済むため、省スペースでのスピーカー設置が可能になります。
このセッティングを成功させるためには、スピーカーの横方向の振り角度をうまく調整してあげることが重要になります。お客さんにもしっかり音を届けられて、かつ演者もモニターできるというスピーカーの振り角度を設営段階ででしっかりと見つけてください。
また、このセッティングでは、一点だけ注意すべき点があります。それは、「ハウリング」です。このセッティングでは、演者の背面から音を飛ばしています。つまり、演者が使用するマイクに向けて音を飛ばしているという状態です。これは、絵に描いたようなハウリングが発生してしまう状況です。では、どうすれば良いのでしょうか?
答えは簡単です。音量を上げすぎなければ良いのです。最初の条件に書きましたが、カフェでは音量があまり出せません。そのような条件であれば今回ご紹介したセッティングが使えるということなのです。
もし、それでもハウリングが出るようでしたら、スピーカーの角度を変えてみる等の対策をすれば良いかと思います。

 

今回は、カフェというシチュエーションで説明しましたが、別の現場でも考え方は一緒です。現場に合わせて音響機器を最適な状態で設置するのは我々の仕事です。様々なシチュエーションにおいて柔軟な音響機器のセッティングができるよう日々努力ですね。



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