機材メンテナンスの方法

イベント終了後は次のイベントに備えて機材のメンテナンスを実施します。
機材のメンテナンスとは具体的にはどのようなことをするのでしょうか?
私の場合は、以下のような機材に対してメンテナンスを行います。

  1. 本番中に不具合・違和感があった機材
  2. 汚れた機材

本番中に不具合・違和感があった機材

本番中に不具合が発生した機材は確実にメンテナンスをする必要があります。
この不具合というのは千差万別なので書きにくいのですが、良くあるのはスピーカーが飛んだ(壊れた)という不具合でしょう。
スピーカーが飛んでしまった時の対処としては部品交換です。
業者に頼んでも良いのですが、経費削減のために部品交換は自分でできるようにするのが良いでしょう。
実際に私はスピーカーのツイーター(高音用のスピーカー)の交換作業を自分でやっています。
サウンドハウス様が提供するツイーター交換の動画がありますので参考に載せて起きます。

意外と簡単に交換できることが分かります。
自分で交換作業をすることでスピーカーの構造も見ることができるし、機材に関する知識レベルも上がります。
ぜひこのような作業は自分でできるようにしてみましょう。

本番中に機材に違和感を感じることはあります。その代表例が「ガリ」です。
ガリとは、ミキサーのツマミやノブを操作した際に感じる「ガリっ」とした感触、またはそれにより発生する音のことを言います。
長年、過酷な現場で使用されているPA機材は湿気の影響などからサビが発生することがあります。
このサビこそが「ガリ」の原因です。
ガリのメンテナンスでは、接点復活剤を使います。
接点復活剤を使用する場合は、機器の電源はコンセントから抜き通電しないようにする必要があります。
通電したままだと、機器内部でショートしてしまい機器を故障させてしまう可能性があります。
また、接点復活剤使用後すぐに電源を入れずしっかりと乾いた状態で電源を入れるようにしてください。

ゲイン、EQなどのツマミタイプの操作部

ゲインやEQなど、つまみを捻って動かすタイプの端子はつまみ部分をはずします。
はずしたつまみ部分の端子を見ると、Dのように円が欠けたようになっているのがほとんどだと思います。
その欠けた部分から、端子内部に接点復活剤を注入していきます。
注入する際は、ストローのようなノズルを付けてピンポイントに注入するようにしてください。
また、接点復活剤の量は適量を過ぎると故障の原因にもなりますので注意が必要です。
適量がわからない場合は、少し足りないかなと思う量を使用して一度で取れない場合は何度かに分けて作業を行うようにしてください。



注入が済んだら、つまみを左右に満遍なく動かしていきます。
その際、左もしくは右端までしっかり回すように操作する必要があります。
しっかり回してあげないと、左右端部分だけガリが残ってしまうからです。
何度か作業していくと判ると思いますが、つまみを最初に動かした際ざらっとした手触りを感じますが、しばらく回しているうちにそのざらつきが取れてくるのが判ります。
この状態になれば接点回復作業は完了です。

フェーダー部

フェーダー部は、フェーダーつまみを下に下げた上体で 接点復活剤をフェーダーの下から上まで満遍なく吹きかけます。
接点復活剤は、ストローのようなノズルを付けてピンポイントに注入するようにしてください。
注入が済んだら、フェーダーを上下に動かします。
接点不良(ガリがある状態)のフェーダーは、動作が重かったりある一定の場所で引っかかりがあったりといった状態になることがあります。
しばらく上下しているとスムーズに動くようになっていきます。
上から下までスムーズに動くようになるまで丁寧に動かしていきます。
スムーズに上下するようになったら、フェーダーの隙間から綿棒もしくは竹串にティッシュなどを巻き接点復活剤をふき取ります。ふき取った後もしばらくは乾燥させる必要があります。

しっかりと接点復活剤が乾燥した後に、電源をコンセントに挿し電源投入しチェックを行ってください。
チェックの際、ガリが発生するようであれば再度メンテナンス作業を行います。

汚れた機材

野外イベントなどのPAをすると機材が汚れます。
この汚れた機材をそのままにしておくと必ず故障の原因となってしまいますので、しっかりと清掃を行いましょう。
野外イベントでの汚れの原因としては、雨、砂埃などがあげられます。特に雨は要注意です。
上記のようなガリの原因になるだけでなく、最悪の場合、ショートして機材自体が故障してしまうこともあります。
チェックをするために電源を入れる前に雨水によって濡れている部分などが無いか確認してから電源を入れるようにしましょう。
濡れた状態のまま電源を入れてしまうと、回路がショートして機材自体が故障してしまいます。
メンテナンスするつもりが壊してしまっては元も子もないですからね。
水気をしっかりふき取り、汚れた部分などは、きつく絞ったタオルで拭き取りましょう。

ケーブル類もかなり汚れているはずです。
手間はかかりますが、定期的に拭き掃除をするようにしてあげると良いかもしれません。

機材のメンテナンスをすることで、機材に対して愛情が生まれてきます。この愛情こそが良い音を出す秘訣だったりします。機材を大切にしないPAオペレーターに良い音は出せないということですね。