
スタッフの笑顔が溢れるイベントは良いイベント
我々、PAをする人間は、「エンターテイメント」というものに関わることが多いですよね。
ライブイベント、トークショー、演劇、ダンスイベントなどは、まさにエンターテイメントです。
エンターテイメントというものは、見に来る人に笑顔を与える、感動を与えることが目的です。
以前に私が遊びに行ったアマチュアバンドのライブイベントでは、会場の空気が重苦しくとてもエンターテイメントとは呼べない状態でした。
ライブイベントというのは、「音」が重要です。
その一番重要な音を作っていくのが音響(PA)スタッフです。
このイベントでは、PAスタッフがしかめっ面でふんぞりかえっていました。
主催者も出演者もPAに気を遣っている感じでした。
しかも、その方の出す音は聞くに堪えないほどひどいものでした。
このイベントは、年に4回行われており、そのうちの3回ほどは見に行かせていただいたのですが、毎回、お客さんが減っているように感じました。
実は、このイベントの主催者の方というのはかなり熱い方だったのですが、残念ながらそのイベント自体は盛り上がりに欠けていると言わざるを得ませんでした。
この原因を自分なりに考えてみました。
その結果、分かったことは、「会場の雰囲気を作るスタッフの態度というのは、イベントの全体の雰囲気になっていく」ということでした。
このライブイベントで言えば、「雰囲気を作るスタッフ=PA」でした。
そのPAの態度の悪さは、会場全体に伝染していくのです。
これを逆に利用しない手は無いと思いました。
「雰囲気を作るスタッフ=PA」なのであれば、そのPAが笑顔を絶やさずに楽しそうに仕事をしていれば、会場の雰囲気は必然的に楽しいものになるのではないかと考えました。
後に訳あって、そのイベントのPAを私がやることになったのですが、そこで笑顔全開で全力でPAの仕事をした結果、お客様や出演者の反応が面白いように変わっていったのです。
出演希望バンドも増え、動員人数も増えていきました。
主催者からも感謝していただき、非常にやりがいを感じました。
PAオペレーターというのは、イベントの雰囲気すら変えてしまう影響力がある仕事だと改めて感じました。
音響機器についての知識や音をミックスする感覚も重要ではあるのですが、イベントをより良くしようと思うのであれば、PAオペレーターに求められるのはもっと人間的なところ、人間力にあるのかもしれません。
いくらPAの技術があっても、PAオペレーターが会場のど真ん中の一等地でしかめっ面でふんぞり返っていてはイベントは台無しです。
まぁ、この記事を読んでいる方にそんな方はいないとは思いますが(笑)
「イベントをより良いものにするためにはどうしたら良いか?」を常に考え、自分がどのような態度でお客様、出演者、主催者に接すれば良いのかをじっくりと考えてみるのも良いと思いますね。