
ある音だけ聞こえてくる「カクテルパーティー効果」とは?
「カクテルパーティー効果」というのは、ガヤガヤとしたパーティー会場の中でも自分に関係することだけ聞き取れてしまうという不思議な現象のことを言います。
人間の聴覚は数多くの音の情報がある場所において、自分に関係することをのみを聞き取り、関係ない音を無視するという特性があるのです。
実に都合良く出来ていますね。
「ガヤガヤしているから大丈夫だろう」と言ってその会場にいる人の悪口などを言っていると、実はその会話がその人に聞こえていたりすることもあるのです。
この現象は、音だけでなく視覚に対してもあてはまる法則なのです。
例えば、新しく赤い車を買った時に、「あれ?街中に赤い車が増えたな」と思うようになるはずです。
赤い車を自分で買うことによって「赤い車」を意識し始めるのです。
その結果、今まで意識しなかった街中にある赤い車を意識するようになるのです。
これをカラーバス効果と言ったりもします。
このように、人間は「意識したものを」を優先的に聞いたり見たりします。
実はPAでもこの応用が出来るのです。例えば、バンド演奏時にギターソロを引くときに、ギターソロの始めだけ音量を上げてあげるのです。
するとお客さんは「ギターの音」を意識します。
その後、音量を下げても意識した「ギターの音」を聞くようになるのです。
こすることでミックスのバランスを変えずにギターソロを目立たせることが出来ます。