
オンマイクは不自然な音になって当たり前
オンマイクというのは収音したい音源に近い位置にマイクを立てることを言います。
そのオンマイクで収音した音というのは、「不自然な音」になって当たり前ということを忘れてはいけません。
少し考えれば分かると思いますが、我々が普段聞いている音はオフマイクの位置、つまり音源から離れた位置で聞いているからです。
ギターを弾く際にギターアンプを耳の横に置いて弾いている人はいないでしょう。
大抵は少し離れた位置にギターアンプが置かれているのが通常です。
多くのギタリストは、自分が弾いている位置で気持ちの良い音が鳴るように音作りをするはずです。
ギタリストが描くそのサウンドはオンマイクの位置では鳴っていないのです。
それでは、ライブやレコーディングにおいてなぜオンマイクが多用されるのか?
その理由は以下の2つです。
- 近接効果を利用して迫力のある音を収音する
- 他の音源の音のカブリを少なく、部屋鳴りなどの残響を拾わないため
特にライブにおいてはすべてのパートの音が同時に出ます。
そのため、音のカブリのオンパレードになるわけです。
PAの観点で言うと、これが音作りをするやりにくくする要因です。
そのため、現代のライブにおいてはオンマイクが主流になっているというわけです。
マイキングをする際には、どんな音作りをしたいかを明確にした上で、そのためにはオンマイクにした方が良いのか?
それともオフマイクにした方が良いのかを判断する必要があります。