スピーカーのパラレル(並列)接続とは?

スピーカーは、通常、パワーアンプの1チャンネルに1つ接続するのが一般的です。ただし、それでは、スピーカー1対向(左右で1本ずつ)でカバーできるエリアというのは限られてしまいます。そこでスピーカーを複数使用すればさらに広いエリアをカバーできるPAシステムが構築できます。このようなことを考えたときに実現する方法は以下の2つの方法です。

スピーカーの増設方法

1.パワーアンプをもう一台用意し、追加のスピーカーを駆動させる

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一台のスピーカーに対して一台のパワーアンプを使用します。2対向のスピーカーをドライブするためには、パワーアンプをもう一台用意する必要があるため、機材費がかかります。また機材量が増えることで運搬にも影響が出るかもれません。ただし、1台のパワーアンプで1対向のスピーカーを鳴らすため、余裕を持ってスピーカーをドライブできます。

2.スピーカー同士を接続する

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この方法が「スピーカーのパラレル接続」です。パラレルというのは日本語で「並列」という意味で、2つのスピーカーを並列に接続することを意味しています。並列に接続するとは言っても、実際の接続方法はスピコンケーブルで二つのスピーカーを接続するだけです。これでパラレル接続ができるようになっています。
上での例で載せているスピーカーはEV SX300というスピーカーで、背面は以下のようになっています。

下の方にスピコンコネクターを差し込む所が2箇所ありますが、片方はパワーアンプとの接続、もう片方は増設するスピーカーのスピコンインプットに差し込みます。この際には、2つあるインプットのどちらに差し込んでもOKです。昔、「左右どちらに差し込めば良いのか・・・」と悩んでいる人がいましたが、電気回路的には並列に接続されているためどちらに差し込んでも同じ状態です。

スピーカーのパラレル接続のメリットは、何と言っても1台のアンプで複数のスピーカーをドライブできることです。しかし、スピーカーのパラレル接続をする際には注意することも何点かあるります。

パラレル接続の注意点

パラレル接続する際に最も注意しなければならないのが、「スピーカーのインピーダンス(抵抗値)」です。スピーカーをパラレル接続すると、接続した2つのスピーカーの合成抵抗は小さくなります。合成抵抗についてはこちらのページで解説しています。たとえば、このページに載せているスピーカーはEV社のSX300という機種ですが、こちらは、単体の抵抗値は8Ω(オーム)です。このスピーカーをパラレル接続すると、合成抵抗が4Ωとなります。確かに、パラレル接続すると抵抗値は小さくなっています。抵抗値が小さいということは、電気が流れやすくなるということです。従って、その電気(電流)に耐えることができるパワーアンプでなければなりません。通常、パワーアンプのスペックを見れば「ステレオ出力(2ohms):1800Wx2 (4ohms):1100Wx2 (8ohms):550Wx2」という記載があるはずです。

通常、4Ωくらいまでは動作保障してるパワーアンプは多いですが、合成抵抗が2Ωつまり、8Ωのスピーカーを4台接続するといった場合は注意が必要です。2Ωのスピーカーの使用を想定していないパワーアンプでは、過電流でアンプが破損する可能性があります。場合によっては発熱し、発火する恐れもありますので注意が必要です。
また、音質という点においてもパワーアンプに負荷がかかるため、ダンピングファクターが下がってしまいます。すると、締まりの無いダレた音になってしまいます。この音ダレを改善するためには、最初にご紹介したアンプを複数台使用する方法が理想的です。



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