ダイナミックマイクロフォンとは?



ダイナミックマイクロフォンというのは、「ダイヤフラム」と呼ばれる振動板とそれと連動して動くコイル、それを挟み込むように置かれた磁石によって構成されています。磁石によって作られる次回の中でコイルが動くとコイルに電気が流れます。つまり、音によって振動板を動かすことで、それと連動したコイルが動き、電気が流れます。これが、音を電気信号に変換する仕組みです。ミキシングコンソールの中では、この電気信号を「音」として扱います。

ダイナミックマイクロフォンの構造は大きく分けて2種類あります。

  • ムービング・コイル型ダイナミックマイクロフォン
  • リボン(ベロシティー)型ダイナミックマイクロフォン

現代のPA現場においては、圧倒的にムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンが使われる場合が多いのが現状です。それではまず、そのムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンについて解説していきます。

ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォン

ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンの構造

オーディオテクニカ様のホームページに、分かりやすい図がございますので、こちらを活用させていただきムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンの構造の説明をしたいと思います。ちなみに、オーディオテクニカ様のホームページでは、コイルが動く様子が見られるので、一度覗いてみても良いでしょう。

ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンの構造は以下のようになっています。

①ダイヤフラム
②コイル
③永久磁石

がムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンの要となる部品です。それでは、実際にはどのように、音が電気信号に変換されるのでしょうか。そのプロセスは以下のようになります。

  1. 音の振動がダイヤフラムに伝わると、ダイヤフラムが振動を始めます。
  2. ダイヤフラムと連結しているコイルもダイヤフラムの振動に合わせて動きます。
  3. 電磁誘導の法則により、コイルに電流が流れます。
  4. その電流をコイルの両端の出力端子より取り出します。

ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンは、このようにして音を電気信号に変換しています。このように、コイルが動くことで音を電気信号に変える仕組みのため「ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォン」という呼ばれ方をしています。
ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンはシンプルな構造のため、とても丈夫で、温度や湿度の気候条件による制約も少なく、取り扱いも簡単であるためPAでの使用に適しています。 大入力にも強く、歪みの発生も少ないことから、音圧の高いドラムやパーカションや大音量のロック系のギターの収音にもよく使用されます。
しかし、周波数特性という点では、コンデンサーマイクと比較すると少し性能が劣ります(低音域、高音域での感度が落ちる傾向)。PAの現場、特に野外などの現場では、「タフさ」が重視される傾向があり、ダイナミックマイクロフォンが使われる場合が圧倒的に多いと思います。

ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンの代表例

ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンの代表的なマイクはSHURE SM58です。

ボーカルマイクと言えば、このSHURE SM58が有名ですね。そして、このマイクを楽器用にアレンジしたSHURE SM57もPA現場では良く使われるマイクの1つです。

 

また、音圧の大きな楽器であるバスドラムなどには、SHURE BETA52といったマイクも良く使われます。

 

リボン型ダイナミックマイクロフォン

ダイナミックマイクロフォンと言えば、ムービングコイル型のものを思い浮かべる方がほとんどか思いますが、実は、もう一種類あるのです。それが「リボン型ダイナミックマイクロフォン」です。
リボン型ダイナミックマイクロフォンは、マイクロフォンの中では最も歴史が古く、周波数特性が良いことから、放送用や舞台用などに広く使われていましたが、リボン型ダイナミックマイクロフォンの「振動に弱い」「吹かれに弱い」といった弱点があります。このような弱点は、PA現場での使用を考えた場合はなかなか許容できるものではありません。このような理由からリボン型ダイナミックマイクロフォンはPA現場ではあまり使われております。
それでは、リボン型ダイナミックマイクロフォンの構造を見ていきましょう。

リボン型ダイナミックマイクロフォンの構造

ribbon

ribbon

リボン型ダイナミックマイクロフォンの構造は、数μ(ミクロン)という薄いアルミニウムなどでできた幅2mm程度のリボンを強力な磁石の間に吊り下げたもので、このリボンに音響振動が伝わることで電気信号を発生させます。つまり、ムービングコイル型ダイナミックマイクロフォンの「ダイヤフラム+コイル」の役割をこの薄い金属リボンが持っているということになります。それゆえに、発電機構が小さく(軽く)動きやすいため、レスポンス良く歯切れの良い音色が得られるのが特徴です。
その反面、薄く軽いアルミニウム箔は吹かれや振動に弱い為、慎重な取り扱いが求められます。このような特性から、ライブでの使用は厳しいところがありますが、ナレーション、琴や三味線のような邦楽器の収音に使われることも多いです。特にセリフやナレーションが重要なアニメや映画の世界では今でも活躍しています。

リボン型ダイナミックマイクロフォンの代表例

リボン型ダイナミックマイクロフォンの代表例としては、以下のようなモデルがあります。これは、RCA社の77型と呼ばれる、最も有名なリボン型マイクで、その後のリボン型マイクのモデルとなりました。
RCA-77D

ライブのPAをする上ではあまり使わない類のマイクですが、知っておいて損は無いでしょう。


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