野外ライブで注意することまとめ

野外での仮設ステージの場合は、室内で行う場合に実施することにプラスして、アウトドアという特殊な条件が加わってきます。

野外の場合は、天候、気温、風、ホコリなどにどう対処するかという問題があります。

私も初めて野外ライブを経験した時には「こんなところにまで気を使わないといけないのか・・・」と思ったのを覚えています。

トラブル無くライブを運営するためには、このような野外特有の条件に対してもしっかりと対策をすることが重要です。

野外ライブにおける雨対策

野外ライブにおいて一番困るのが「雨」です。

主な雨対策としては以下のようなことが挙げられます。

  • PAブースにはテントを用意し、風によって横からの吹き込みが予想される場合は、テントの周りを囲むものを用意しておいた方が良いでしょう。
  • スピーカーは、ブルーシート、透明ビニールシートを準備しておき、雨が降ってきたらすぐに養生できるようにしておきましょう

最初から雨が降ることが分かっている場合は、設営の段階で養生を実施しましょう。

養生するのは、ミキサーやスピーカーだけではありません。

電源ケーブルやマイクケーブル、スピーカーケーブルに対しての養生も考えなければなりません。

特に電源ケーブルについては、ショートや感電によるトラブルの原因になるため特に注意が必要です。

ジョイント部は、雨が降っても水が溜まらないところに設置し、ビニールなどを使用して養生する必要があります。

ショートや感電は機材の故障にとどまらず、人命すら危険にさらす可能性があるものなので入念に養生を行いましょう。

野外での暑さ対策

野外イベントが行われるのは夏が中心です。

そのため、雨対策の他に暑さ対策も必要になります。

PAで使用する機器は業務用とはいえ暑さには弱いのです。

機器の熱が上がりすぎると機器の故障につながってしまうため、直射日光が当たるような場所への設置は絶対にやめましょう。

どうしても設置しなければならない場合は、日除けのテントなどを準備しましょう。

PAの現場においては、意外とテントクーラーボックスなどアウトドア製品が役に立ったりします。

うまく活用して機材にも人にも優しいイベント運営を心がけましょう。

電源の確保

大きな野外フェスなどでは電源車などが持ち込まれて、しっかりとした電源を確保できるのですが、会場に備え付けのコンセントから電源を取る場合があります。

そのような場合に注意するのが、「電圧」です。

通常、日本においてコンセントには100Vの電圧で電気がきています。

しかし、野外の会場に常設のコンセントというのは電圧が低い場合が多いのです。

これは、メインの分電盤からの距離が長いため、配線の抵抗によって電圧が下がってしまうのです。

私はPA機器を使用すると90Vを切ってしまうような会場も経験しております。

電圧が低い状態では、PA機器は正常に動きません。

そのような場合は、発電機を使用するであるとかスライダック(変圧器)を使用するなどして安定電源を確保する必要があります。