ケーブルの重要性

PA(パブリックアドレス)システムにおいて、「ケーブル」という項目は、一見地味なものに感じるかもしれませんが、ミキシングコンソールやスピーカーなどの機器に劣らず重要な要素です。

PAシステムでは、一部のワイヤレス機器を除き、すべての機器がケーブルで接続されています。つまり、ケーブルがなければ、いくら高品質なミキシングコンソールやスピーカーを準備しても、音を出すことはできません。

以前、アマチュアバンドのイベントに出演した際、地元のPA業者が技術サポートとして参加していました。しかし、その方は、スピーカーとパワーアンプを接続するために必要なスピーカーケーブルを十分に持参していなかったのです。

その結果、代替品を探したり、機材のセットアッププランを見直したりと、通常の4倍くらいの時間を音響設定に費やしてしまいました。

これは、すべて「ケーブルが不足していたこと」が原因でした。

このようなミスは、PAをプロフェッショナルとして行っている者にとっては許されないミスですが、実際にこのような事態が発生することを理解していただければと思います。

このような事態を避けるためには、現場には必要かつ十分なケーブルを持参することが求められます。

これは、必要なケーブルをちょうど持っていくだけではなく、予備のケーブルも含めて持参することを意味します。

ケーブルはある意味で消耗品であり、いつ断線するかわからないため、交換用のケーブルを準備しておくことは、PAオペレーターとしての基本的な仕事であり、お客様からの信頼を保つためにも重要です。

PAシステムで使用されるケーブルには様々な種類があり、詳しくはこちらのページで解説していますので、ぜひご覧ください。