カホンのマイキングの基本

このページでは、カホンのマイクングについて説明していきます。

カホンという楽器については、以下のページで解説しておりますのでご確認ください。


カホンのマイキングについては、様々な方法がありますがこのページでは、私が実践しているマイクング方法をご紹介します。

カホンというのは、現代の音楽においては、ドラムのような使われ方をします。

つまり、カホン1つでバスドラム、スネア、ハイハットの役割を担うということです。

ドラムにおいては、バスドラム、スネア、ハイハットは、それぞれ別の音域を担当していて、鳴っている場所も異なるのです。

そのため、それぞれの楽器にマイクを立てるマルチマイク方式という方法をとります。

それでは、カホンの場合は、どうでしょうか?

カホンは1つの箱なのですが、叩く場所によって音が変わります。

つまり、ドラムと同じことが起こるということです。

しかも、ドラムのように楽器が分かれていないため、ドラムのように収音することが難しいのです。

言ってしまえば、「ものすごい音かぶりが起こるドラム」と表現できます。

これを理解した上でカホンのマイキングについて考えていきます。

カホンの主な音の要素は2つ

カホンが出す音が大きく分けると2種類です。

  • カホンの打面中心部を叩くことで出る「低音」
  • カホンのエッジ部分を叩くことで出る「中高音」

この音をいかにキレイに収音できるかが、カホンのマイキングのキモと言えます。

カホンは2本のマイクを使うのがベスト

カホンが出す音としては、主に2つあることが理解していただけたかと思います。

それでは、実際にマイキングをしていきましょう。

使用するマイクは2本です。

「低音」「中高音」に分かれているのならば、それに合わせたマイクを使用すれば良いというシンプルな発想です。

img_6003.jpg

私の場合は、低音用にATM25、中高音用にSM57を使用しています。

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ここでのポイントは、SM57のマイクを向ける方向です。

SM57は中高音用として使用しますが、カホンにおいて中高音が鳴っている部分、それは、カホンのエッジの部分(以下の写真参照)

img_6007.jpg

従って、この方向にマイクを向けないとキレイに中高音が収音できないということになります。

そのため、SM57の向きは斜め上(カホンのエッジ部)に向いているのです。

img_6005.jpg

カホンの音作りについて

低音用のATM25については、低音の厚みを強調するために、60~80Hzをブースとします。

すると厚みのある低音が出るようになります。

SM57についてはアタック音を重視したいので、中高域のおいしいところを探し少しブースとしてあげます。

最後にSM57の方に少しリバーブをかけてあげると気持の良いカホンサウンドができると思います。

以上が私が実践しているカホンのマイキング方法ですが、これ以外にもカホンのマイキング方法はあります。

バウンダリーマイクを使用する場合もあるし、クリップ固定ができる小型コンデンサーマイクを使用する場合もあります。

また、カホンを演奏するミュージシャンが許すのであれば、前方から狙う方法もあります。

むしろ、その方が良い結果を得られる場合もあります。

ただし、見栄えは悪くなってしまうのが難点です。

今回ご紹介したカホンのマイキング方法は、あくまで一例ですので、固定概念に縛られずに自分でいろいろと実験しながら正解を見つけていきましょう。