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機材設置及び配線


搬入が完了したら次は機材を配置し、配線をしていきます。
基本的には、セット図を基に機材設置を行っていくのですが、細かい部分はスタッフの裁量で行う部分があります。
そのため、機材配置をする際には、機材配置を指示できるスタッフがステージ側とPA側にいることが望ましいです。
私の場合は、ステージ側に信頼の置けるスタッフを1人配置してステージの機材をどこに置いたら良いかを指示してもらっています。そして私はPA席で機材設置を行います。
小さい会場であれば私1人で指示が出せるのですが、会場が大きくなるとステージ、PA席間を何度も往復することになるので、ステージにもう1人スタッフを置くようにしました。このようにするとより効率的に機材設置をすることができます。

機材設置が完了したら次は配線作業をしていきます。配線と一言で言っても以下のような3種類の配線があります。

配線の種類
  1. 電源配線
    PAでいう電気配線というのは、パワーアンプやミキサーなどの電源ケーブルの配線のことです。電気配線をする際に気をつけなければいけないのが「電源の容量」です。使用電気容量が電源の容量を上回っているとブレーカーが落ちてしまいます。インベント中にブレーカーが落ちたら大問題です。こんなミスは絶対に起こしてはなりません。
    現地調査のページでの中で解説していますが、現地調査の段階でどんな容量の電源コンセントがどこにあるというのは分かっているはずですので、この情報を基に電源容量を超えないように配線をしていきます。
  2. スピーカー配線
    スピーカー配線とはパワーアンプとスピーカー間の配線のことです。つまり、スピーカーケーブルを使って配線を行っていきます。
    長いケーブルを扱いますので、絡まった状態で配線を始めないようにしてください。ある程度PAをやったことがある方は分かる方も多いと思いますが、巻いてあるケーブルのばらし方によっては結び目ができてしまうことがあります。こうなったら大惨事の前触れですので必ずストップして絡まりを取ってから配線作業を実施しましょう。
    極端な例ですが、初心者などではこんな状態になってしまうケースが本当にあるのです。
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  3. マイク配線
    配線作業で一番大変なのがこのマイクケーブルです。なぜ大変かというと一番配線数が多くなるからです。マイクを使う数だけ配線が必要になります。通常、ミキサーとマイクは1本のマイクケーブルで繋げばそれで完了ですが、ある程度大きな会場になってくると、ミキサーからステージまでが50mといった距離になってくることもあります。このような場合に、50mのマイクケーブルを32チャンネル分、つまり32本使って一本ずつ配線していくと考えるとぞっとしますよね。単純に50m×32回×2(往復)=3,200mつまり、この作業をまともにやろうとすると3km以上走り回らなければならないのです。そこで登場するのがマルチケーブルです。マルチケーブルというのは32本の線を1つの太い線の中に束ねたものです。従ってものすごく重いです。ただし、32本が1本に収まっているため、3kmも走らなくて済むわけです。マルチケーブルの写真を以下に掲載しました。
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    マルチケーブルは、ケーブル部分(写真右)とコネクター部(写真左)で構成されていて、これらを接続することで複数本分のマイクケーブルの役割を果たすのです。このコネクター部はコネクターボックスと呼ばれています。このコネクターボックスをミキサーの近く、ステージの袖などに置くことにより、50mのマイクケーブルは必要なく、10m,20mくらいのケーブルで十分対応できるわけです。
八の字巻きはPAの基本

全てのケーブルに共通しますが、PAで使用するケーブルを巻く際には必ず「八の字巻き」をしてください。
八の字巻きって何??という方はこちらの動画を確認してください。八の字巻きは長いケーブルをよじれなく巻くためのケーブルの巻き方です。
PAをする上で八の字巻きが出来ないのは、「銃を持って戦場に行ったが、玉の入れ方が分からない」といったところでしょうか?
つまり、仕事にならないということです。これは確実にマスターするようにしてください。

ケーブル配線時の鉄則

ケーブルの配線をする際に必ず守って欲しいルールがあります。それは、ケーブルの余らせ方についてのルールです。
例えば、マイクとコネクターボックスの距離が10mだったとします。それを繋ぐ際に10mのケーブルを使用すると余裕が無く、ピン張り状態になったしまいます。従って、通常はある程度、長さ的に余裕のあるケーブルを使用します。すると、今度はケーブルが長すぎて「余る」ということが起きます。この際に余ったケーブルをどこにためておくかが重要になります。
PA初心者はマイク側から配線を始める傾向が強い気がします。すると、コネクターボックス側にケーブルをためることになります。こうなると、コネクターボックス周りがケーブルだらけになってしまいます。また、配線したマイクを移動させようとするとケーブルに余裕が無く、動かせる範囲が制限されてしまいます。従って、正解は、「コネクターボックス(ミキサー側)から配線を始め、ケーブルはマイク側に余らせる」ということになります。
こうすることでコネクターボックス周りがすっきりし、マイクの移動にもよりフレキシブルに対応できるようになります。

 

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