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睡眠不足が体に与える影響


不規則な生活を強いられるPAという仕事のページでPAという仕事の大変さを理解していただけたのではないかと思います。
PAという仕事をしていると起こりがちなのが睡眠不足だと思います。特にライブハウスなどをやられていて、レコーディングなどもこなすようなオペレーターの方は睡眠不足になりやすい傾向にあると思います。

このページでは、睡眠不足が体に与える影響について書いていきたいと思います。

  1. 免疫システムが停止する
    最近、風邪のような熱っぽさや、ダルさを感じる事がありませんか?
    本来、免疫細胞は睡眠時にいっきに増えるようにできています。ところが、午前3時まで起きていただけでも、自然免疫の主成分であるナチュラルキラー細胞の数は3割も減り、細胞の活動も鈍くなると言われています。
    ラットを眠らせないでいると、だいたい15〜20日で死んでしまうという実験結果があります。睡眠剥奪で死んだラットを解剖してみたところ、リンパ節が腫れ上がっているのが確認されました。血液中にも大量の細菌がいたそうです。これはつまり、睡眠を奪われたことでラットの免疫システムが完全に停止したのです。
    免疫力を強化するためには、体の修復活動が高まる22〜2時の間にどれだけ熟睡できているかが重要です。
  2. 頭痛・腰痛・肩こりなどの体の痛みを引き起こす
    「頭」や「腕(1本)」は、それぞれ女性用のボーリングボールと同じくらいの重さがあることを知っているでしょうか?ベッドに横になることは、その大きな負担から解放され、筋肉の疲れをリセットするための大切な時間なのです。
    しかし、睡眠不足が続いていると、筋肉の損傷をリセットする事ができずに、筋肉が凝り固まっていきます。すると、筋肉の中を通る「神経」や「血管」が圧迫されて、痛みを感じるようになるのです。
    普段から肩や首に負担をかけている人は、「頭痛」や「肩こり」としてあらわれやすく、腰に負担をかけている人は、「腰痛」としてあらわれるようになります。
  3. 吐き気・めまいを感じるようになる
    寝不足が続いたときに、激しい吐き気やめまいを感じたことはないでしょうか?私たちの体は夜眠っている間に、「疲労物質」や「乳酸」を外へと捨て、体にとって必要な「酸素」を供給しています。
    しかし、睡眠不足になっていると、疲れをリセットできずに、体中に「疲労物質」を溜め込んでいきます。それが限界にまで達すると、コップからあふれてくる水のように、体の外へと疲れがあふれていきます。つまり、睡眠不足による吐き気は、体の限界を表す危険信号でもあるのです。
  4. 腸の働きが乱れ慢性的な便秘を引き起こす
    腸のあのうねうねした感じは、脳のうねうねした感じと少し似ている気がしませんか?実は、腸は第二の脳と言われているほど、脳の感情とダイレクトにつながっています。腸は脳に次いで、2番目に神経細胞の多い部位なのです。
    緊張をしたり、ストレスを抱えているときは、腸も同じように緊張しストレスを感じます。起きている時間が長いと、体は交感神経が優位になり、緊張状態から抜け出せなくなります。腸にもその緊張状態が伝わり、働きが悪くなっていきます。つまり、睡眠不足は慢性的な便秘を引き起こすのです。
  5. 女性の月経周期を乱す
    「月経トラブルの改善には睡眠が重要」と聞きますが、実際にはどれほどの影響力があるのでしょうか。武谷雄二医師は著書である『月経のはなし』にてこのように述べています。
    海外の調査であるが、夜勤を含む不定期な勤務を行っている女性の五三%において月経周期が変化した。一方、夜勤をしない女性では約二〇%程度であった。夜勤は明らかに女性の月経周期を乱すようである。
    子宮は赤ちゃんを守り・育てるための大切な場所です。しかし、睡眠不足や日常生活からの影響で、あなたの心と体の不調が続いていると、体は「赤ちゃんを育てている場合ではない」と認識をします。一旦、赤ちゃんを作る為の準備(月経)を中止して、まずはあなたの体を健康にしようと務めるのです。月経関連は、女性が最も不調を感じやすいデリケートな部分です。そこに影響が出てきたら、真っ先に睡眠を見直してみましょう。
  6. アレルギー疾患を引き起こす
    喘息・アトピー・鼻炎などのアレルギーを持っていますか?
    アレルギーの働きは、喘息なら喉を、アトピーなら皮膚を、鼻炎なら鼻の粘膜を「炎症」させることで、体内にたまった毒素を排出することにあります。
    実は、眠りを充実させる役割を担う「メラトニン」には、体を炎症させる「活性酸素」を取り除く働きがあると言われています。メラトニンは、1980年代以降に強い抗酸化作用があることが明らかになり、老化、炎症、動脈硬化、がんなどの疾患を抑制する物質として注目をされています。
    このメラトニンは光によって分泌量が変わり、朝になり光を感知すると分泌が減り、夜になり暗くなると分泌が増えていきます。つまり、しっかり眠ることでメラトニンの分泌が増え、アレルギーの炎症を抑制することができるということです。ところが、睡眠不足だと分泌が減り、アレルギーによる炎症を次第に食い止められなくなります。
  7. 空腹ホルモンが15%増加して食欲が暴走する
    夜中になると無性にお腹が空くことがありませんか?これは食事に関する2つのホルモンが関係すると言います。私たちの体の中には「お腹が減りました。何か食べましょう」と働きかける空腹ホルモン「グレリン」と、「お腹がいっぱいになりました。これ以上は食べなくていいですよ」と伝える満腹ホルモン「レプチン」があります。
    通常は、この2つのホルモンがバランスよく分泌されているわけですが、睡眠不足になると、空腹ホルモンが約15%増え、満腹ホルモンは同じくらい減ってしまいます。すると、本当はもう食べなくてもいいのに、あたかもお腹が減っているように感じられるために、食べ過ぎてしまうのです。
  8. 太りやすく、ダイエットの効果を帳消しにしてしまう
    ダイエット中に睡眠に目をつけている人は恐らくほとんどいないでしょう。でも実は、睡眠が不足していると、太りやすくなるのです。
    ハーバード大学のNurses’ Health Studyの調査によると、1日平均5時間以下の睡眠しかとらない人たちの平均体重は、1日平均7時間の睡眠をとっている人たちよりも重かったという結果が出ています。
    夜の22〜2時の間は、脂肪を燃焼する為の「成長ホルモン」が最も分泌される時間帯。たとえ食後すぐに眠ったとしても、この時間帯であれば、成長ホルモンのおかげで太る事もありません。しかし、この時間に起きていると、脂肪を燃焼することができずに、太りやすくなってしまうのです。
  9. ニキビ・シワ・シミなどの肌トラブルを引き起こす
    なかなか治らない肌荒れに悩まされていませんか?私たちの体は夜眠っている間に「古い細胞」と「新しい細胞」を入れ替え、体中のリニューアルをしています。しかし、睡眠不足が続くと、細胞の入れ替え作業ができずに、本来なら1週間程で改善できるはずの肌荒れが1ヶ月も2ヶ月も続くことがあります。
    本来なら、シミも、シワも、ニキビも、乾燥も、多くの肌トラブルは睡眠によってリセットすることが可能です。睡眠不足は、高級美容液にも勝る美肌効果を自ら捨てているのと同じといっても過言ではありません。
  10. 体が歪み、スタイルが悪くなる
    寝ているときにゴロゴロとうつ寝返り。実は日中の体の歪みを修正する「無料の整体」になっていることを知っていましたか?私たちは寝ている間に無意識に寝返りを打つことで体液の滞りを解消して、日中に疲労した部位を回復しています。つまり、寝ている間に自然の整体が行われているのです。睡眠不足が続くと、日頃の体の歪みをリセットできずに、見た目の問題だけでなく、激しい生理痛や肩こりなどの体の不調を引き起こすようになります。
  11. 抜け毛や白髪が増えていく
    中国に「髪は血余(けつよ)」という言葉があります。髪の毛への栄養は、全身に血液が送られた後に、その余りが届けられるという意味。なぜなら、髪の毛は命を維持することよりも優先順位が低いため、内臓系などの命と関係のある部分から栄養が行き届くからです。
    つまり、体内の栄養状態が豊かであれば、余った血液でもしっかりした美しい髪が維持できるということです。
    しかし、睡眠不足になっていると、体の疲労を思うように回復することができずに、内臓の修復などへの栄養が優先され、髪の毛への栄養が後回しになります。そうして頭皮への栄養が不足してしまうことで、抜け毛や白髪などの進行を加速させていきます。
  12. 老化が促進され若さを失う
    朝減って夜増えるという、睡眠のリズム作りを担う「メラトニン」には、アンチエイジング効果があります。アメリカでは「メラトニン」はサプリメントとして売られているほどです。
    メラトニンは老化の元である「活性酸素」を除去する働きがあり、ビタミンCやビタミンEを上回るシミを防ぐ効果があると言われています。つまり、夜眠ることでメラトニンが毎晩たまった活性酸素を除去してくれて、病気を防いだり、肌の老化を遅らせることにつながるのです。
    一方、睡眠不足になっていると、メラトニンの恩恵を受けることができません。日に日に老化が加速していき、髪はぱさつき、肌にはハリがなくなり、しわが深く刻み込まれるようになり、老化の速度が加速していきます。
  13. 記憶力が著しく低下する
    睡眠は「夜の学校」だと言われているほど、記憶力に良い影響をもたらします。なぜなら、あなたの脳は、眠っている間に「必要な情報」と「必要でない情報」に選別をして、頭の中の整理整頓をしているからです。必要と判断された情報は、夜眠っている間に、忘れやすい「短期記憶」から、忘れにくい「長期記憶」へと移行されます。
    しかし、勉強をしたあとに、テレビや携帯を見て夜更かしをしてしまうと、「短期記憶」のまま明日を迎えることになり、記憶しておくことができません。また、眠る直前に見た情報が、記憶しておくべき情報として優先順位が高くなるため、勉強で得た記憶はさらに忘れやすくなってしまいます。
    睡眠と勉強の関係には下記の記事でさらに詳しく説明をしていますので、参考にしてください。
  14. 平衡感覚のマヒ
    睡眠不足になると、お酒を飲んだ時のようなほろ酔い状態になります。脳が回復できないまま日中の活動を続けているため、体の傾きや、筋肉の働きをコントロールできなくなります。人をうまくよける事ができなかったり、物にぶつかりやすくなったら、睡眠が足りていない合図です。
  15. 身体のパフォーマンスの低下(瞬発力・持久力)
    前の項でも説明をした通り、睡眠不足は体の平衡感覚をマヒさせ、身体のパフォーマンスを著しく下げます。1996年にアトランタ・オリンピックが開かれたとき、韓国代表選手12名を対象に時差ぼけの調査が行われました。10時間以上に及ぶ長いフライトを終えた選手たちは、全員が疲労を覚え、体力が落ちたと感じるものは3分の1程にも達したそうです。そして、韓国にいたときと同程度の運動能力を回復するのに、平均して4日かかったという報告がされています。
    睡眠不足によって、血行が悪くなることで、疲労物質や乳酸を体中の筋肉に溜め込みます。体を想い通りに動かす事ができずに、本来のパフォーマンスを発揮できません。大事な試合の前日にしっかり睡眠をとった人と、とっていない人ではその差は歴然でしょう。
  16. 疲れの蓄積・ダルさを感じる
    「3.吐き気・めまいを感じるようになる」でも書いた通り、睡眠不足によって体は疲労をリセットできなくなります。「乳酸」や「疲労物質」が体中に滞り、日に日に疲れをためこむようになり、日中のダルさにつながっていきます。
  17. ネガティブなことに反応しやすくなる
    もしも私たちが動物であったら、睡眠不足で脳の働きが 低下していると、他の動物に教われてしまう危険性があります。そのため、睡眠不足になっていると、脳は敵を警戒する為に神経をピリピリとさせ、普段なら何でもないことでもイライラしたり、ストレスを溜め込むようになります。
    カリフォルニア大学の研究では、35時間睡眠をさせない上で「ネガティブな映像」を見せたところ、睡眠をよくとっている人と比べて、ネガティブな画像に対してより大きなアクションを示したという報告があります。
    睡眠不足によってネガティブなことに反応してしまうのは、あなたをあらゆる敵から守ってくれているのかもしれません。
  18. 自信やチャレンジ精神がなくなる
    ペンシルバニア大学のデビッド・ディングスは、1日4時間の睡眠を1週間続ける実験を行い、昼間の能力や気分、感情の受ける影響を調べました。
    すると、被験者たちは毎日の満足度が低くなり、ストレスが強く、心身ともに疲れきってしまいました。何をやるにもうまくいく自信を持つことができずに、チャレンジ精神がなくなってしまったそうです。
    ところが、実験が終わり、再び十分な睡眠がとれるようになると、被験者達はたちまち気分が良くなって普段通りに戻っていったという報告があります。「自分には無理だ。できない。」そんな風に思う時は、睡眠を意識する事で、また違った感情がわき起こるかもしれません。

長くなりましたが、睡眠不足が体に与える影響はたくさんあるのです。そして、これらの影響はPAという仕事をする上でも邪魔者でしかありません。「より良い音」をお客様に届けるためには、集中力や判断力、体力が必要不可欠です。これらは睡眠によって改善する可能性があるものですので、しっかりとした睡眠を確保できるようにしていきましょう。


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