電源の基礎知識

現代において、私たちが生活をする上で欠かせないもの、それは「電気」ではないでしょうか?2011年3月11日に発生した東日本大震災の際にも大規模な停電が発生しました。当時、私は被災した地域に住んでいたのですが、会社から家に帰ると当然電気は来ておらず停電しておりました。そして、様々な生活に必要な作業を行おうとするとことごとく出来ないのです。冷蔵庫にあった食べ物を温めようと思っても電子レンジが使えない。お風呂に入ろうとすれば給湯器が使えない。暖房をつけようとしても動かない。この時ほど電気のありがたさを感じたことはありませんでした。

このように電気は私たちの生活に深く密着している存在です。PAにおいても電気は重要です。電気が無ければミキサーもアンプも電源が入らないのです。このページでは、PA機器でも大変お世話になる「電源」というものに触れていこうと思います。

電気はどこで生まれる?

皆さんがご存知の通り、電気の大部分は発電所で作られます。近年では太陽光発電なので自宅発電をしている方もいらっしゃるかと思いますが、基本的には発電所で作られた電気を使っています。発電所といっても何種類かの発電所があります。火力発電所、水力発電所、原子力発電所、風力発電所がメジャーなところではないでしょうか?

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火力発電所

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水力発電所

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原子力発電所

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風力発電所

発電の原理

発電の原理は簡単に言ってしまうとモーターの逆のことをするのです。モーターは電気を流すことで回転します。「ということは、何らかの力によってモーターを回してあげれば電気ができるでしょ?」と考えていただけると発電というものが分かりやすくなるかも知れません。
もう少し詳しく説明すると、発電には「電磁誘導」という法則が使われています。これは、コイルの中で磁石を動かすと電気が発生するという法則です。これを大規模に行っているのが発電所だと思ってください。
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AC,DCとは何か?

電気製品の説明書などを見ているとAC100Vであったり、DC12Vであったりといった表記がされているのを見たことがあるのではないでしょうか?この「AC」「DC」とは一体何なのでしょうか?
ACは『Alternating Current』の略で、日本語で言うと「交流」のという意味になります。一方、DCは『Direct Current』の略で、日本語で言うと「直流」という意味になります。発電所で作られて家庭に届けられる電気は「AC100V」です。しかし、家庭で使用する電気製品はDC電源が多いのです。つまり、コンセントに来ているAC100Vの電源をDC電源に変換するという作業が必要になります。この変換機は通常は製品の中に内蔵されている場合が多いです。
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では、なぜ最初からDC電源で電気を供給しないのでしょうか?
それは、ACで電気を送った方がロス(伝送損失)が少ないからです。発電所では発電する電気の電圧は数千V(ボルト)~2万Vです。これを変電所というところで27万5000V~50万Vという超高電圧に変電されて送電線に送り出されます。このようにすることでより効率的に電気を送ることが出来る用になります。そして、配送途中にも何箇所か変電所があり、そこでは電圧を下げる処理をします。そして、家庭の近くの電柱に来る時には6,600Vまで降圧されています。電柱にある変圧器で100Vに変換された電気が家庭に供給されます。このように家庭に届くまでに何回かの電圧の変換が行われるのですが、この変換作業をする時にAC(交流)の方が少ないロスで出来るのです。このあたりの詳しい話はこちらに書いてあります⇒http://www.fepc.or.jp/enterprise/souden/keiro/
他の家電製品同様にPA機器もDC電源で駆動する機材がほとんどです。コンセントから出ているAC100Vの電源をDC電源に変換します。機材の内部のその変換機能を持っているものもあれば、以下のようなACアダプタを使用するものもあります。ギターのエフェクターなどはこのタイプが多いのではないでしょうか。

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このように私たちが普段使用している電気製品は発電所で作られる数万Vの電気から始まっていて、それが何度も変換されて家庭に届いているということです。このようなことを知るともっと電気に対してありがたみを感じられるのかもしれませんね。

 



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